あおいのきみ上下 あろうれい

なぜ、書影が、でない


大好きな作家さんの、ちょっと昔の作品。でも、このあたりの絵が一番好みかな。 この作家さんの何がいいかって、絡みが美しいところ。 男女ともしっかり体のラインが描かれているのに、見苦しくなく、ポーズとしてきれい。 同じ体位やアングルを続けることがなく、なにかに挑むかのようにめまぐるしく変わるのが、見ていて惚れ惚れしてしまいます。


表題作の連作は、連載中に「サイコ」と銘打たれるほどの雰囲気で、ちょっと人を選ぶかも。下巻に収録の『風と砂』は、中世欧州を舞台とし、山奥でストイックに暮らす父子家庭の少年と、娼婦の少女の物語。まだ初々しい13歳の娼婦が、10歳の何も知らない男の子に手ほどきをするシーンとか、好きな人にはたまらないですね。さらに5年後、7年後と、両者の関係が変化していくってのもとてもいいです。 あーFEっぽい雰囲気なのかも。