土佐の一本釣りPart2純平 ワイド版3

純平 4 (ビッグコミックス)

純平 4 (ビッグコミックス)

画像はビッグコミックのオリジナル版。


古本屋にワイド版一冊だけあったのをパラパラめくったら非常に興味深かったので、
あらすじもしらないままに購入。
土佐の小さな島に生きるカツオ漁師と、その妻子の物語。
古そうなマンガだと思ったら、やはり20年以上前のもので、
正直絵柄は辛いもののマンガとしての表現力は十分。
興味を引かれたのは、ある島でネズミが大量発生し、
村人たちと、主人公の息子、及び離島の老人がそれに対処する、
という部分。
村人がネズミに毒エサを与えてかなりの数を殺したものの、
ところかまわず死んだネズミが腐敗&ウジがわいたりして、
かえって生活を脅かすことになったり。
ネズミが水を求めて貴重な井戸をあらし、
最後の井戸をめぐって恐ろしい攻防が始まったりと、
小さなスケールながらスペクタクル。
(あと、今度かきたい話の参考になりそうだった)


話の全体に「古きよき」男の価値観が満ちており、
悪さをしたガキどもが、罰として怖い老人の元に送られ、
「責任持つ男」として成長するシーンなども描かれる。
こういうの、最近無いよなー。
浮ついた感じではなく、土(と海)に接して生きる、という気概に溢れた作品のようです。
や、まあ、他の巻読んでないんで、正確なことはわからないけど。