無敵のヴィーナス 米沢りか

無敵のヴィーナス (白泉社文庫)

無敵のヴィーナス (白泉社文庫)

昔からそのタイトルを記憶していた一作を、縁あってゲット。
……調べてみたら、同タイトル・類似タイトルの作品がちらほら。
本当に、これが記憶にあるものだったんだろうか……。
人気モデルだったヒロインは、16歳で妊娠出産・引退し、18で離婚。
10年後の現在、息子におさんどんさせてコンパニオン
(現在は「レセプタント」と呼ぶそうですね)やってる。
この豪快なおかーちゃんの行動と彼女を好きな男たちの行動に、
息子がやきもきさせられる、というのが基本のお話。
タイトルどおり、ヒロインがかなり無敵な性格。
設定的にはかなりドギツイのに、彼女の内面をあまり描かず、
周囲の視点で見てるせいで、ハラハラして・頼りになってと、読んでて心地よい。
中盤以降、垣間見えるようになる心情も、
適度に母親・適度に女性でイメージを崩さず、おしつけがましくなくていい。
別作品の脇キャラだったらしいけど、主役に相応しいキャラだと思う。