横浜市歴史博物館 大紙芝居展

今までの二つはいいアクセスでしたし、
横浜市の博物館というからには、さぞかし交通の便もよかろうと。
そんな甘い考えで、ふらふら夕方になってから出向いたのであります。
http://www.rekihaku.city.yokohama.jp/kikak/detail.php?ak_seq=100
「アクセス」に出ていたバスを使ったら30分以上揺られました。
しかもバスの本数あんまりない。
……かなりの余裕を持っていたつもりだったのに、
チケット販売終了5分前の駆け込みでしたよ。
えー。


幸い、紙芝居展の面積はさほどでもなく、
閉館間際で人も少なかったため、さくさくと見ることが出来ました。
紙芝居のもとに簡易人形劇のようなモノがあったのは、なかなか面白い。
また、「まぼろし探偵長」だの、「黄金の仮面」だの、
全然水木絵じゃない「絵:水木しげる」な作品などなど、
当時の著作権に対するおおらかさはほほえましいものです。


飲んだくれて働かない上に暴力を振るう親父、
泣いてばかりの母、まだ分別のない妹、遠足に行くお金は一人分。
……なんてヘヴィすぎる境遇の女の子を劇画調で描くものがあったかと思えば、
線と面だけでできた完全にナンセンスなギャグがあったり、
敵討ちが主題の時代劇ものがあったりと、
現代の漫画に匹敵するのではないかと思えるほど
さまざまな趣向の作品がありました。
いまだとTVドラマが受け持つ部分を、
紙芝居が受け持っていたんでしょうね。


驚いたのは、作品の命の長さ。物理的な。
1話8枚程度、一回に3・4話が語られていたらしいのですが、
長編の作品になると1000話を超えるものもあったようです。
もちろん、紙芝居だけに、
一話あたりの労力・描写量が少ないことを考えれば、
あっという間に長編にもなろうというものですが……。
それにしても1000は桁外れ。すごい。
話の筋を覚えてる人なんていたんだろうか。
そしてそれらの作品が、高確率でエターなったであろう事を思うと、
現代紙芝居の一種であるSRCのシナリオ作者としては、
なんだかワクワクもしようというものです。


ちなみに人気のある紙芝居は、
他所の会社が勝手に続編書いたりして、
物語が枝分かれしてる、なんてこともあった、
ような記述があったような記憶。ちょっとあやふや。