シナリオで強いとされるキャラクターは、たいていデータ的に強くなるわけです。
GSCの配布データは「強いキャラでも強すぎず」となっていますが、
シナリオの中では、「強すぎ」くらいのほうが楽しいこともありますし。
が、そのせいで戦闘が作りにくくなっては本末転倒。
そこで今回は、強いキャラクターを表現し、かつ強いキャラで楽しい戦闘を作るにはどうするか?
を考えてみたいと思います。


・「設定上は強く、登場時は大活躍。でも次からは他キャラ並みでかまわない」

アニコミ等でよくあるパターンですね。
一番簡単なのは、レベルをパーティ平均+α、気力150で登場させることです。
ランクはパーティ平均と同じでよいでしょう。
SRCは気力の影響が大きいので、これだけで活躍は保証されています。

レベルは割と追いつきやすい部分ですから問題ありません。
逆にユニット改造オプションを使っている場合、ランクは「追いつきにくい」要素です。
ですからランク高めで出すと、後々まで強くなってしまいます。


キャラクターの特徴が強い場合、有利になる敵を出すことで、
よりそのキャラの強さを表現できるでしょう。
つまり回避系のキャラなら、命中の低いザコをばらまくとかです。
属性攻撃が可能ならば、その属性が弱点の敵。
2Pがあるなら、射程2以上に反撃できない敵……などもよいでしょう。

これらの逆のことをやれば、弱さを印象付ける手法として使えます。


・「設定もデータも強い。以後もしばらくは主力になる」

こちらは割と困り者です。強すぎるキャラクターというものは、戦闘が一方的になりがち。
かといって敵を強くしては、そのキャラの強さがかすんでしまいます。

ここではまず、このような『強キャラ』が、
「味方一人だけのマップ」ないし「ほかの味方とは離れた位置に居るマップ」
を想定して話を進めていきます。
(実際には一人だけのマップなんてほとんど無いでしょうけど、この方が話が簡単&応用は利くので)


キャラの強さを表現するのですから、考えようによっては「負ける」のは困るということになります。
なので手法として「勝つのは当然」という方向がありえると思います。
つまり、勝利条件を戦闘の勝敗には求めず、別の要素にする、というものです。
たとえばどうやっても負けない程度の敵を、多めに配置します。
この上で「3ターン以内に全滅させる」などの勝利条件を設定すれば、
強さを楽しみつつ、多少は頭を使う戦闘を行うことが出来ます。
「勝利条件を満たせなくても、ゲームオーバーにはならない(ちょっとしたペナルティなどをうけるだけで先に進める)」
としておけば、プレイヤー側も気楽に楽しめますし、勝利条件をかなりピーキーなものにも出来るでしょう。
ターン制限のほかに、「〜〜に敵を侵入させない」や、「NPC等を守る」などの要素が考えられるでしょう。
敵の中に「逃げる盗賊」みたいなものを混ぜて置くのも手です。

基本的に、「絶対負けない戦い」というのは悪いイメージがあり、SRCで忌避されるものですが、
上記のようなパズル要素を組み込むことで、多少は悪いイメージが軽減されます。
やりようによっては、目新しいマップとして、ゲームの戦術に広がりを持たせることが出来るでしょう。


ほかにもいくつか方法は考えられますが、そのひとつは、
「これら強キャラを、その後同扱っていくか?」という手法と密接に関係してきます。
なので、また次の機会に話題にしてみます。